第2回世界自然保護会議決議案
1997年のBIE総会において、日本政府が「自然の叡知」をテーマとする環境万博とすることを表明して、2005年国際博覧会の開催国と認められたことを想起し、
決議案提出団体(財)日本自然保護協会 |
愛知県は万博計画の計画全体の見直しを表明。県知事は「跡地だけの問題ではなく、万博計画全体を再検討する必要がある。跡地利用と会場計画の両方で通産省と博覧会協会、愛知県が方向性を一致させることが重要」とした。
5月に予定している登録時期についても、通産大臣との会談(本日予定)で「5月に向けたスケジュールをどうするのか、率直な意見を聞く。」として5月登録は困難との見通しを示した。(中日新聞県内版に、詳しい会見(知事)の内容があります。)
入場料の総収入を600億円と見込んでいることが、BIEとの協議で示された。あくまでも、入場者数を2500万人と想定した場合と言う事です。
入場者数については、1500万人程度への引き下げが検討されているようですので、あまりアテにならないですが...。
オオタカの調査検討会は、3月末までに保護策の素案をまとめると発表した。
また、環境団体は、今年も万博予定地内でオオタカが営巣する可能性が、きわめて高いと会見した。
万博の環境アセスメントの予定が大幅にずれ込みそうな雲行きです。元々は大臣意見を踏まえて、3月にも「修正評価書」をまとめる予定であったが、計画そのものがどうなるのか予想がつかない状況であることと、青少年公園のアセス(昨年9月調査開始)に関して1年間はデータが必要という事で、秋くらいにまでずれ込みそうです。と言うことは、BIEへの登録も5月の線は、まずないと推察される。
ニュースステーションで愛知万博についてやっていた。以前(誘致活動の頃?)、この番組のキャスターは、「愛知万博なんて、環境をテーマにしたテーマ博で、地方博と何ら変わらない。」と発言したことがあったので、今回の発言に注目していたが...。
結果、名古屋の記者のふがいなさが印象に残っただけでした。
テレビで、「風の谷のナウシカ」を見た。海上の森を連想。
市民団体と、県・博覧会協会が万博について意見交換をすると言う変わった討論会が、9日衆議院議員会館で実現したそうです。
→「変わった」と表現しなければならないのが、これまでの非対話の万博を象徴していますねぇ。
討論の内容は、平行線をたどり、大きな収穫はなかったとの事。
→この討論会が開かれた事こそが、収穫と考えられますね。今後、続くかが問題ですが。
討論会の実現には、国会議員の先生方が「事業者と市民団体の議論が不十分」と言う事で、仲介役を買って出て、場所のセッティングも行ったことが貢献しているそうです。
長久手町の市民グループが、青少年公園の環境アセスメントは不十分という事で、アセスメントを実施した上での計画策定を要望した。
→「不十分」ではなく、NAZは、全く実施していないように思う。
このグループの要望(書)は、博覧会協会の企画運営委員81人全員に対して郵送するそうです。
また、日進市の市民グループは、名古屋瀬戸道路に反対する文書を、BIE、WWF、グリーンピースに送ったそうです。
→黒船の外圧を期待してのことでしょう。
県知事の定例会見での発言。「議論や検討過程が十分、県民や国民に伝わっていなかった。率直に反省しなければならないと思う。」
(→反省した結果を示して欲しいですね。)
HSSTの環境アセス方法書が公開。トピックとしては、「電磁場」が調査項目に加わっているそうで、何でも画期的なことらしいです。
また、計画概要も公開され、ルート、駅(9ヶ)の位置が明らかになったそうです。仮称ですが、藤ヶ丘→図書館通り→杁ヶ池→古戦場→芸大前→前熊→青少年公園→科学技術交流センター→八草です。
中部経済連合会が万博の専門委員会を設置することを決めたそうだ。これまでは「行政の問題」としていたが、しびれを切らしたような格好でしょう。「独自の意見をまとめ、県や博覧会協会に提示していく」そうです。
当然、裏には「高すぎる建設費用(=民間負担)の低減の狙いもあるのでしょう。
アクセス鉄道としての東部丘陵線の第三セクター創立総会が4日開催された。磁気浮上式リニアモーターカー(HSST)の路線ですね。
ついでながら、国会の衆議院予算委員会(野党はボイコット<=サボタージュ?>中)で取り上げられたようです。新聞で見る限り答弁したのは、首相、通産大臣、建設大臣らしい。・・・どうして環境庁が答弁しないのか全く理解できません。
環境以外とのかかわりを考える学習会が開かれた。「いんたーねっとばんぱっくん」の主催で、主に財政問題について検討した。
NAZの提案(1月28日)愛知万博の所管官庁を、通産省から環境庁へ変更しましょう。 【理由】
今のNAZとしては、これが、再スタートのスタートラインに立つ為の最低条件のように思います。 |
ここ数日、「県や協会は市民(市民団体)の意見も取り入れて、協力してやっていく事が大事」と言う論調の中にあって、市民団体にも非があるのだと言うことを思い出させてくれた発言でした。
手の平を返したように態度を豹変するとは、信じがたいですね。推進する立場の与党として、今まで一体何をやっていたのでしょう?きちんとした代案を出して欲しい。世間の批判をかわすだけの無責任な、方向転換にしか見えない。
「NAZの代案は」って?・・・・前から、言ってるでしょ。環境省の誘致。職員の登庁手段は、徒歩、または、自転車。大臣も例外ではない。海上の森地域内の居住は認めない。建物は、なるべく森の中にひっそりと造って下さい。地下に埋めてもいい。でも、地下をほじくることは、地下水の流れに影響が出ることもあるので気を付けて。
要するに、今までは、閉じられた議論で、秘密裏に行われ、広く意見を聞く耳など持たなかった、と言う事ですよね。プロジェクトの委員として、何を今さら言っているのでしょう?
低次元な瀬戸市幹部の発言が出ていた。「期待するインフラ整備が・・・」とか。これこそ従来型の開発至上主義と批判を浴びせられているのだという認識がない。
昨年11月に来日したBIE(博覧会国際事務局)の幹部と通産省の間で行われた協議の、「関係者限り、対外厳秘」とされた内部文書を入手した。
その中で記されている内容は、
- 愛知万博の跡地利用(新住事業)は、「万博を利用した20世紀型の大規模な土地開発事業だ。」とBIE側は指摘し、新住事業は山を切り崩す宅地造成計画で環境破壊である、と切り捨てた。
- 日本側は、「日本の法制下では(費用面でも)、万博事業に不可欠」と理解を求めたが、BIEフィリプソン議長は、「それでは世界を説得できない。BIEの理念と交換は出来ない。」と納得せず。
- さらに、「BIEの哲学、モラルに反し、今後の博覧会の全てに悪影響を与える。」、「あなた方は地雷の上に乗っていることをよく自覚すべきだ。2,3年後には爆発するぞ。」とまで批判を受けた。
- フィリプソン議長が「この計画は良いことか、悪いことか」と問いただしたのに対して、通産省側は、ただただ、天井を見上げて無言であった。
- 「WWF(世界自然保護基金)の様な世界的な環境団体が『愛知万博への出展は環境破壊の手助けになる』と主張すれば、一カ国も参加しなくなるし、企業もスポンサーにならない。」と、環境団体の対応にも不満を示した。
- 会場分散についても、実現性に乏しく、ぜい弱だ。入場者はバスを待たなければ移動もできない。もし、隊列走行するバスの中で急病人が出たらどうやって救出するのか?、などと、批判を受けた。
- 果てには、今の計画では受け付けられない、登録後に問題が起きたら、BIEも責任を問われる、「5月に登録を急がない方がよい」とし、12月総会にしてはどうかとの提案もあった。
さらに、3面に「やりとり抄録」が出ていた。上記の内容とダブらない範囲で、引用。
- (フィリプソン議長)「今回来日して、会場視察をして説明も聞いたが、BIEはこの複雑な会場計画を、理解も、納得もしていない。」
- (同)「愛知万博には将来のアピールがない。にもかかわらず、新住の開発が陰にある。将来予想図を見て、私が感じる嫌悪感と同じものを世界は感じている。」
- (ロセルタレスBIE事務局長)「人々は馬鹿ではない。プランがだんだん姿を買えていくことをよく知っている。それが、あなた方の計画が支持を得ていないことの本質だ。」
- (フ議長)「山を切り崩して、木を切り倒し、4,5階建ての団地を建てる。開発至上主義の産物に他ならない。それは、あなた方の言う万博テーマの理念の対極にあるのではないか。」
- (通産省審議官)「この海上の森地域の開発を止めろと言うのか?。そうだとしたら、万博プロジェクトは止まる。」
- (フ議長)「それはあなた方の選択だ。中止を要望しているのではなく、問題点を指摘しているにすぎない。」